水島裕哉先生、
ベーシック講座
実践講習講師に就任
海外で踊ってきた経験だけではなく、一度バレエの外へ出て社会を経験し、 指導者になってから改めて身体・安全・指導を学び直してきた先生です。
「自分ができた方法を教える」から、
「目の前の生徒に、なぜ起きているのかを考える」指導へ。
水島裕哉先生|バレエ安全指導者資格® ベーシック講座 実践講習講師
バレエを長く踊ってきたこと。
プロの現場を知っていること。
バレエとは違う社会で働いたこと。
そして、指導者になってから改めて学び直していること。
水島裕哉先生は、そのすべてを併せ持つ、バレエ安全指導者資格®にとって稀有な実践講師の一人です。
ベーシック講座の
実践講習講師として
バレエ安全指導者資格®では、ベーシック講座の実践講習講師として、水島裕哉先生に新たにご担当いただくことになりました。
ベーシック講座では、身体、怪我、成長期、心理、栄養、姿勢、指導など、バレエを安全に教えるために必要なさまざまな視点を学びます。
けれど、知識は知っているだけでは現場では使えません。大切なのは、その知識を目の前の生徒の身体や動きにどう結びつけ、どのような言葉やアプローチで伝えるかです。
理論を、目の前の生徒へ。
その「つなぐ部分」を実践の中で考えていく講師として、水島先生に加わっていただきます。
高いレベルのバレエを、
実際に経験してきた先生
水島先生は幼少期からバレエを学び、R.A.D.の各種試験で研鑽を積み、2014年にはローザンヌ国際バレエコンクールに出場しました。
その後、カナダのロイヤル・ウィニペグ・バレエ学校で学び、卒業後はアメリカのサラソタ・バレエで活動。帰国後はスターダンサーズ・バレエ団に所属しました。
国際的な選抜の場を経験し、その後の海外での学びへつながる。
カナダで専門的なバレエ教育を受ける。
アメリカのバレエ団でプロフェッショナルの舞台を経験。
帰国後、日本のプロフェッショナルカンパニーで活動。
海外のバレエ学校、海外カンパニー、日本のバレエ団。それぞれ異なる環境の中で学び、踊ってきた経験は、現在の指導にも大きな土台となっています。
けれど、水島先生の特徴は「豊富なバレエ経験があること」だけではありません。
むしろ、その後のキャリアにこそ、現在の指導者としての個性があります。
一度、バレエの外へ。
社会を経験して、もう一度戻る
プロダンサーとして活動した後、水島先生はコロナ禍をきっかけに一度バレエから離れます。
専門学校で学び、その後は一般企業へ就職。バレエとは異なる環境の中で働き、多くの人と関わりながら、社会人としての経験を積みました。
バレエの外へ出たからこそ、見えたもの
長くバレエだけを続けていると、バレエの世界の常識が、そのまま社会の常識に見えることがあります。 水島先生は一度その外へ出たことで、仕事、人との関係、コミュニケーション、社会の中で働くことを別の角度から経験しました。
そして改めて、「自分が誇れることを仕事にしたい」と考え、再びバレエへ。
ただし、以前と同じように「自分が踊ること」だけを中心に戻ったわけではありませんでした。今度は、これまで自分が得てきた経験を、次の人へどう渡すか。「教えること」へ関心が向かっていきます。
バレエの外の社会も知った上で、教える。
プロとして踊った経験と、一般社会で働いた経験。その両方を持っていることは、水島先生の大きな特徴の一つです。
指導者になってから、
もう一度学び直す
指導を始めた当初、水島先生は、自分がダンサーとして経験してきたことを中心に生徒へ伝えていました。
けれど、指導を続ける中で、その方法だけでは自分自身が納得できない部分があることに気づいていきます。
目の前の生徒には当てはまらないことがある。
身体のつくりも違う。可動域も、筋力も、経験も違う。理解の仕方も、生徒一人ひとり違います。
そこで水島先生は、バレエ安全指導者資格®ベーシック講座を受講。さらに「指導者のためのバレエ解剖学コース」で、身体の構造、姿勢評価、動作分析について学びました。
バレエ安全指導者資格® ベーシック講座
身体、怪我、安全、心理、栄養など、バレエ指導を多角的に学ぶ。
はじめてのバレエ指導コース
「踊れる」と「教えられる」の違いを見つめ、指導の基礎を整理する。
指導者のためのバレエ解剖学コース
身体の構造から、姿勢・タンジュ・パッセ・デベロッペ・ピルエット・ジャンプなどを分析する。
海外でプロとして踊ってきた人が、指導者になってから改めて基礎から学び直す。
私たちは、この姿勢そのものをとても大切にしたいと考えています。
ベーシック講座では
「ピルエット実践解説」を担当
水島先生にご担当いただく実践講習は、「ピルエット実践解説」です。
ベーシック講座で学んだ身体の知識を、実際のバレエ動作へどのようにつなげて考えるのか。ピルエットを題材に、実際の動きを見ながら解説していきます。
今回の講義は、実際に大人の生徒の方へ指導している、リアルなレッスン現場をもとに進めていきます。
水島先生が生徒の動きのどこを見ているのか。そこから何を考え、どのように修正へつなげているのか。さらに、実際にどのような言葉を選び、どのタイミングで声をかけているのかまで、具体的な指導例を通してご覧いただきます。
知識だけでは見えにくい「観察から判断、そして伝え方まで」の流れを、実際の指導現場から学べる貴重な講義です。受講される先生方の日々のご指導にも、ぜひ役立てていただければと思います。どうぞご期待ください。
ピルエット実践解説
ピルエットを単に「回る技術」として捉えるのではなく、準備、立ち上がり、回転、着地までを分けて見ながら、動作がどのように成立しているのかを考えます。
「もっと引き上げて」「軸を強くして」「しっかり立って」。
バレエでは昔から使われてきた言葉ですが、それだけでは変化が出ない生徒もいます。
そんなとき、身体のどこで何が起きているのか。準備の段階なのか。支持脚なのか。重心移動なのか。体幹や腕との連動なのか。
動きを分解して考えることで、これまでとは違う指導の入り口が見つかることがあります。
「正しいピルエット」を覚えるのではなく。
目の前の生徒が、なぜ回りにくいのかを観察し、考え、伝え方を選べるようになること。 水島先生自身のダンサー経験と、ベーシック講座・解剖学コースで得た学びをつなぎながら、実践的に考えていきます。
できる・できないだけではなく、
一人ひとりを見る
水島先生は、生徒一人ひとりが安心してバレエに向き合える環境を大切にしています。
体調がいつもと違う生徒には声をかける。痛みがあれば無理をさせず、必要に応じて医療機関への相談を勧める。コンクールや発表会前だからこそ、ただ負荷を増やすのではなく、身体の状態を見ながら基礎へ戻る。
また、バレエの道も一つではないと考えています。
コンクールだけではなく、学校、ワークショップ、公演のオーディション、違うジャンル、指導、そしてバレエとは別の世界へ進むこともある。
でも、最後に答えを決めるのは生徒本人。
その背景には、水島先生自身が一度バレエを離れ、別の社会を経験し、もう一度自分でバレエを選び直した経験があります。
高いレベルを知っているからこそ、高いレベルだけを唯一の価値にしない。
その視点も、水島先生に実践講習をお願いしたいと考えた理由の一つです。
水島裕哉先生
プロフィール
水島 裕哉
YUYA MIZUSHIMA / BALLET INSTRUCTOR2000年より松本ナツコモダンバレエ研究所にてバレエを始める。2003年、インターナショナルバレエアカデミーに移籍。
2014年ローザンヌ国際バレエコンクール出場。同年、カナダ・ロイヤル・ウィニペグ・バレエ学校サマースクールのフルスカラシップを受賞し、2014年から2017年まで同校で学ぶ。
2017年から2019年までアメリカ・サラソタ・バレエ、2019年から2020年までスターダンサーズ・バレエ団で活動。
その後、一度バレエを離れ、専門学校・一般企業勤務を経験。現在は広島を拠点に、複数のバレエ教室で子どもから大人まで幅広く指導しながら、フリーのダンサーとしても活動している。
バレエ安全指導者資格®ベーシック講座、はじめてのバレエ指導コース、指導者のためのバレエ解剖学コース修了。
学ぶ人から、伝える人へ。
学びが循環する資格へ
バレエ安全指導者資格®では、医療、身体、心理、栄養、教育など、それぞれの分野で優れた知識や技術を持つ先生方を外部から講師としてお迎えし、バレエ指導に新しい視点を届けてきました。
同時に、私たちの資格や各専門コースで学んでくださった先生方にも、その後の実践や経験を活かしながら、少しずつ講義や実践講習をお願いしていきたいと考えています。
専門家の知識や技術を、バレエ教育の中へ取り入れる。
講座や資格を通して、新しい視点と判断の軸を得る。
生徒と向き合いながら、知識を実践へ変えていく。
成功も迷いも含めて、自分の指導として積み重ねる。
育った実践知を、今度は別の先生や次の受講者へつなぐ。
私たちが目指しているのは、講師から受講者へ一方向に知識を届けるだけの資格ではありません。
学んだ先生が現場で育ち、
その経験がまた次の学びへ戻ってくる。
学ぶ人がいて、その学びを現場で試し、経験を重ねる。そして、そこで得られた知識や気づきが、今度は次の先生の学びへつながっていく。
そんな循環が生まれることで、バレエ指導の知識や実践が、特定の誰かの中だけに留まらず、少しずつ共有され、更新され、広がっていくことを願っています。
今回、水島裕哉先生にベーシック講座の実践講習をご担当いただくことも、その一つの試みです。
豊富な経験を持つからこそ、
経験だけに頼らない。
バレエのキャリアがあること。一般社会を経験していること。そして、指導者となった後も改めて学び続けていること。
水島先生は、その三つを併せ持っています。
バレエ安全指導者資格®が目指しているのは、過去の経験を否定することではありません。 これまで培ってきた経験の上に、身体、医学、心理、教育などの新しい知識を重ね、より多くの生徒に届く指導へ更新していくことです。
経験を、学び直す。
学びを、実践へつなぐ。
実践を、次の先生へ返していく。
学ぶ人から、伝える人へ。
伝える人も、また学び続ける。
外部から優れた知識や技術を取り入れることと、私たちの中で学んだ先生が育ち、次の学びを支えること。
その両方が行き来することで、資格そのものも、講師も、受講者も、そして現場のバレエ教育も、少しずつ更新されていく。
バレエ安全指導者資格®では、
そんな「学びの循環」を、これからも育てていきます。
