学ぶことは、
問いを持ち続けること
高橋 真帆先生|バレエ安全指導者養成スクール DAY11の学び
整形外科学・解剖学、音楽史・美術史、哲学・美学、そして「聴く身体、話す動き」。異なる分野を横断して高橋先生が感じた共通点は、知り、感じ、考えながら、自分自身の答えを探していく「探究」でした。
みなさま、こんにちは。バレエ安全指導者資格®︎事務局です。
今回は、バレエ安全指導者養成スクールDAY11を受講された、スタジオバレリータ主宰・高橋真帆先生の課題レポートをご紹介いたします。
DAY11では、身体を医学的に読み解く学びから、音楽・美術・哲学、そして言葉と動きの関係まで、複数の専門領域を行き来しました。高橋先生は、そのすべてを貫くものとして「探究」という言葉を見いだされています。
異なる講義をつないでいたのは、「探究」だった
DAY11の講義は、それぞれ分野も方法も異なります。けれど、どの講義にも共通していたのは、見えているものをそのまま答えにせず、その奥にある理由や背景に目を向け、問いを深めていく姿勢でした。
- 整形外科学・解剖学当たり前のように伝えてきた身体の使い方にも理由があることを、一つずつ紐解き、学び続ける。
- 音楽史・美術史作品を単独で見るのではなく、その時代や社会の中で芸術家たちが何を問い、どう探究してきたのかを知る。
- 哲学・美学「何が美しいか」ではなく「美しいとは何か」と問い直し、身体・精神・自然・経験のつながりを考える。
- 聴く身体、話す動きバレエ用語を技の名前だけで捉えず、音・リズム・響き・質感から身体のイメージを生み出す。
自分自身の答えを探していく。DAY11を通して高橋先生が感じた「探究」
高橋真帆先生の課題レポート
今日の複数の講義の中に、共通して流れているものがあるとしたら、それは何だと感じましたか。分野や講師が違っていても、似ている視点、つながっている考え方、同じ方向を向いているように感じたことがあれば書き出してください。
共通して流れていたのは、「探究」
複数の講義を振り返ってみると、共通して流れていたのは、知り、感じ、考えながら、自分自身の答えを探していく「探究」だったのではないかと感じました。
身体を知ることは、理由を紐解き直すこと
整形外科学や解剖学では、今まで当たり前のように伝えていた身体の使い方にも、一つひとつに理由があることを、紐解きながら結び直し、より深く理解する時間になりました。知識を覚えて終わりではなく、日々更新されていく情報も含めて、学び続けることの大切さを感じました。
芸術は、問い続けた人たちの積み重ね
音楽史と美術史の講義では、その時代を生きた音楽家や美術家たちが、社会とともに音楽や芸術を探究してきた歴史を学びました。その時代だったからこそ生まれた音楽や芸術があり、今私たちが触れている作品も、先人たちが問い、考え、探究し続けてきた積み重ねの先にあるのだと感じました。
「美しいとは何か」と問い直す
「美しいとは何か」という哲学の問いも同じでした。何が美しいのかという答えを探すのではなく、そもそも美しいとは何なのかと問い直すことで、肉体と精神、自然と人間、経験や学びなど、今まで別々に考えていたものがつながっていきました。
美しさも、目に見える形だけで決まるものではなく、その形を支えている身体や、そこに至るまでの経験、内面にあるものまで含めて考えることで、違った見え方になるのだと感じました。
言葉・音・動きから、身体のイメージを生み出す
「聴く身体、話す動き」の講義では、バレエ用語も単なる技の名前ではなく、言葉の音やリズム、響き、質感から身体のイメージを生み出すものとして捉え直すことができました。言葉を一方的に教えるのではなく、生徒自身が音や動きから感じたことを言葉にすることで、私自身も新しい発見をすることができました。
その奥にあるものまで見つめる。高橋真帆先生
知ったことを、そのまま答えにしない
DAY11を振り返ると、共通していたのは、探究心を持ち続けること。見えているものだけで答えを出さず、その奥にあるものまで見つめ、そこからさらに問いを深めていくことなのかもしれません。
知ったことを、そのまま答えにせず、さまざまな角度から見て、感じて、考え直してみる。そうすることで、今まで見えていなかったものが見えてくるのだと感じました。
私にとって、学びは経験です
私にとって、学びは経験です。
毎回、講義での学びを自身の練習や日々のレッスンに還元させていただいております。生徒たちにアウトプットすることで講義で得た知識が「知っていること」から「自分の中にある学び」へと変わっていく感覚を感じます。
知識を得ることだけが学びではなく、実際に自分の身体で感じてみること、誰かの言葉を聴いて考えること、そして学んだことを実際のレッスンで試してみること。私自身も「教えるために知る」のではなく、まず自分自身が問いを持ち続け、学び続けることを大切にしたいと思います。
- 知る専門家の言葉や知識に触れ、これまでの理解を更新する。
- 感じる自分の身体や感覚を通して、知識を経験として確かめる。
- 試す練習やレッスンの中で実践し、目の前の生徒との関わりに還元する。
- 問い直すうまくいったことも、迷ったことも、次の問いとして学びへ戻していく。
指導者だからといって、すべての答えを持っている必要はない
指導者だからといって、すべての答えを持っている必要はないのかもしれません。知るきっかけをつくり、感じることを促し、考える時間を渡す。そして、生徒と一緒に「なぜだろう」「どう感じるだろう」と問い続ける。
きっとその先に、それぞれの身体や表現に合った、その人自身の答えが見つかっていくのだと思います。
問いを持ち続けられる自分になる
今日の複数の講義を通して、私は、学ぶことは答えを増やしていくことではなく、問いを持ち続けられる自分になることなのかもしれないと感じました。得た知識をそのまま終わらせるのではなく、自分の身体で試し、感じ、考え、また問い直していきたいです。
そして、生徒たちにも答えを与えるだけではなく、自分の身体や心、表現について、自分自身で感じ、考え、探究していける力を育てていきたいと思います。
私自身も一人の学ぶ人として、これからも問いを持ち続けたいと思います。知れば知るほど、また知りたいことが増えていく。そんな学びの連鎖を楽しみながら、これからも探究を続けていきたいです。
答えを教える人から、問いを育てる人へ
高橋先生、このたびも大切なご感想をお寄せくださり、本当にありがとうございました。
今回のレポートで特に印象的だったのは、「学ぶことは答えを増やしていくことではなく、問いを持ち続けられる自分になることなのかもしれない」という言葉でした。
医学や解剖学には、身体を理解するための知識があります。歴史には、作品や文化が生まれた背景があります。哲学には、当たり前と思っていた前提を問い直す力があります。そして言葉や音には、身体の感覚を開く力があります。それぞれは別の専門分野ですが、学びを深めるほど「正解を早く出すこと」よりも、「何が起きているのかを丁寧に問い続けること」の大切さが見えてきます。
安全な指導に必要なのは、答えの多さだけではありません
目の前の生徒に対して、「なぜこの動きになっているのだろう」「本人はどう感じているだろう」「いま伝えるべきことは何だろう」と問いを持てること。
そして、自分が知らないことや判断できないことに気づき、必要であれば専門家へつなぐこと。問いを持ち続ける姿勢は、指導の深さだけでなく、安全のための判断力にもつながります。
また、高橋先生が書かれているように、学びは知識を受け取った瞬間に完成するものではありません。自分で試し、生徒に伝え、その反応からまた考える。アウトプットによって「知っていること」が「自分の中にある学び」へ変わっていく。その循環の中で、指導者自身の理解も育っていきます。
すべての答えを持つ先生ではなく、知るきっかけをつくり、感じることを促し、考える時間を渡せる先生へ。生徒と一緒に問いながら、その人自身の身体と表現に合った答えを探していく。その姿勢こそ、これからの指導者にとって大切な力の一つなのだと思います。
バレエ安全指導者資格®︎事務局
知識を増やすだけでなく、問いを持てる指導者へ
バレエ安全指導者養成スクールでは、医学、身体、心理、栄養、成長、芸術、音楽、哲学など、異なる専門領域を横断しながら学びます。それは、一つの正解を覚えるためではありません。複数の視点を持ち、目の前の生徒に何が起きているのかを自分で考え、必要な判断ができる指導者になるためです。
バレエ安全指導者資格®︎ 安全指導者MAP
各コースを修了された先生がいらっしゃる全国のスタジオを、お教室選びや相談先を探す際の参考にご覧いただけます。
学びを、答えではなく判断力へ
バレエ安全指導者養成スクールでは、身体、心理、栄養、成長、芸術、指導法を横断して学びます。知識を覚えて終わるのではなく、問い、考え、試し、目の前の生徒に合わせて判断できる指導者を目指します。
