まず、「講座」と「修了」と「認定」を分けて考えます。
バレエ安全指導者資格®には、目的や学習段階に応じた複数の講座があります。
そのため、初めてご覧になる方には、「講座を受ければ資格が与えられるのか」「修了証と認定は同じなのか」が分かりにくいことがあります。
私たちは、学ぶ過程と、学んだことを確認する過程、認定される過程をそれぞれ分けて考えています。
まず学び、所定の課程を修了し、認定制度の条件を満たした方が認定へ進みます。
学びから認定までの基本的な考え方
講座の受講と認定を一つにせず、それぞれの役割を明確にしています。
学ぶ
ベーシック、プロフェッショナル、養成スクールなどで必要な知識や考え方を学びます。
修了する
各講座で定められた学習を終え、その講座を修了したことを確認します。
理解を確認する
認定制度では、必要に応じて認定試験等により学習内容の理解や判断を確認します。
認定される
所定の条件を満たした方が、認定制度に基づく認定を受けます。
学び続ける
認定後も継続学習を通じて、変化する知識や社会環境に対応していきます。
資格体系を一覧で見る
それぞれは同じ「資格」ではなく、学習・修了・認定という異なる役割を持っています。
| 区分 | 主な目的 | 主な内容・役割 | 修了・認定後 |
|---|---|---|---|
| ベーシック講座 | 安全なバレエ指導の基礎を学ぶ | 身体、怪我、心理、栄養、成長発達、生体力学などを横断して学ぶ | ベーシック講座修了 |
| プロフェッショナル講座 | より専門的な判断力を身につける | 医学、心理、栄養、女性の健康、年齢・発達などをさらに深く学ぶ | プロフェッショナル講座修了 |
| 養成スクール | バレエ指導者として総合的・体系的に学ぶ | 安全、身体、心理、栄養、指導、教室実践などをつなげる | 養成スクール修了 |
| 認定試験 | 学習内容の理解・判断を確認する | 所定の認定基準に沿って理解や実践的な判断を確認する | 認定制度へ |
| 認定講師 | 継続して専門性を高めながら活動する | 認定条件を満たし、認定後も継続学習を行う | 所定の条件に基づき認定を継続 |
| 修了証 | 講座を修了したことを示す | 各講座の所定の学習課程を終えたことの証明 | 学習履歴として修了を証明 |
3つの学びは、目的が違います。
「どれが上か」ではなく、何を学びたいか、どこまで深めたいかによって役割が変わります。
ベーシック講座
安全なバレエ指導を考えるための土台となる講座です。
身体の構造、怪我と障害、成長期、心理、栄養、姿勢、生体力学など、指導者が知っておきたい基本的な視点を横断して学びます。
目的は医学の専門家になることではなく、生徒を見たときに「このまま進めてよいか」「専門家につないだ方がよいか」と考えるための判断材料を増やすことです。
プロフェッショナル講座
「知っている」から「状況に応じて判断できる」へ進むための講座です。
医学、心理、栄養、年齢・発達、女性の健康などをより細かく学び、指導現場で迷いやすいテーマへの理解を深めます。
痛み、成長、月経、栄養、心理的変化などに対して、教師としてどこまで関わり、どこから専門家へつなぐのかを考えます。
養成スクール
バレエ指導者として総合的・体系的に学ぶ教育課程です。
身体、心理、栄養、怪我などを個別に知るだけではなく、それらを実際の生徒や教室の中でどうつなげるかを考えます。
知識 → 判断 → 指導 → 教室への実装までを一つにつなげていくことを重視します。
認定試験は、
「学ぶ講座」ではありません。
認定試験は、新しい知識を学ぶための講座ではなく、これまで学んできた内容について、理解や判断を確認するための仕組みです。
講座で学ぶことと、認定基準を確認することを分けることで、「受講したから認定」という形にしないことを大切にしています。
確認するのは、知識だけではありません。
認定試験=一定の基準を確認する仕組み
修了証と認定証は、役割が違います。
どちらが上ということではありません。何を証明するものなのかが異なります。
「学び終えたこと」を示す
ベーシック、プロフェッショナル、養成スクールなど、それぞれの所定の課程を修了したことを示します。
「認定条件を満たしたこと」を示す
認定制度に基づき、所定の条件を満たしたことを示します。
では、どこから始めればいい?
すべての方が同じ入口から始める必要はありません。今の課題に合わせて学びを選びます。
まず安全について幅広く学びたい
身体・怪我・心理・栄養・成長など、指導者が知っておきたい基礎を横断して学びたい方。
現役教師として判断力を深めたい
年齢・発達・女性の健康・医学・心理・栄養などをさらに細かく学びたい方。
バレエ指導を体系的に学びたい
知識だけでなく、実際の指導や教室への実装まで総合的に学びたい方。
学びの先に認定を目指したい
所定の教育課程を修了し、認定制度の条件に沿って認定を目指す方。
バレエ安全指導者資格®は、一つの講座の名前ではありません。
身体、医学、心理、栄養、成長発達、教育、安全、教室環境などを横断しながら、安全で、豊かなバレエ教育をつくるための教育体系全体を指しています。
その入口としてベーシック講座があり、さらに深く学ぶプロフェッショナル講座や養成スクールがあり、学んだ先に認定制度があります。
そして、認定後も学びは続きます。
何を知っているか、どこまで判断できるか、何が自分の専門範囲ではないか、困ったとき誰につなぐか。その判断力を育てることを大切にしています。
資格体系について、よくある質問
「修了すると何になる?」「認定とは?」という疑問を整理します。
ベーシック講座を修了すると、認定講師になりますか?
いいえ。ベーシック講座の修了は、所定の学習課程を終えたことを示すものです。認定講師としての認定とは別で、認定には所定の教育課程や認定制度の条件があります。
修了証と認定証は同じものですか?
同じではありません。修了証は所定の講座を学び終えたことを示し、認定証は認定制度の所定の条件を満たしたことを示します。
プロフェッショナル講座と養成スクールは何が違いますか?
プロフェッショナル講座では医学・心理・栄養・年齢発達・女性の健康などをより深く学び、現場での判断力を高めることを重視します。養成スクールは、安全、身体、心理、栄養、指導、教室実践などをつなぎ、バレエ指導者として総合的・体系的に学ぶ教育課程です。
認定試験は新しい内容を学ぶ講座ですか?
いいえ。認定試験は、これまで学んできた内容について理解や実践的な判断を確認するための仕組みです。講座は「学ぶ場所」、認定試験は「一定の基準を確認する仕組み」と分けています。
認定されたら、その後は勉強しなくてもよいですか?
バレエ安全指導者資格®では、認定後の継続学習を大切にしています。医学・心理・栄養・安全に関する知識や社会環境は変化するため、認定後も学びを更新していくことが重要だと考えています。
どの講座から受ければよいか分かりません。
まず安全について幅広く学ぶ場合はベーシック講座、より専門的な判断力を深める場合はプロフェッショナル講座、指導を総合的・体系的に学ぶ場合は養成スクールが一つの目安です。現在の指導経験や学びたいテーマに合わせてご検討ください。
知識を増やす
身体、医学、心理、栄養、発達、安全など、指導者として必要な視点を増やします。
専門範囲を知る
教師が対応できることと、医師・理学療法士・心理職・栄養の専門家等につなぐべきことを考えます。
学びを更新する
一度学んで終わりにせず、新しい知識や社会の変化に合わせて継続的に学びます。
「資格を取る」ことより、
その先へ。
安全な指導とは、すべてを一人で解決できることではありません。自分の役割を理解し、生徒の身体と心を見ながら、必要なときには専門家と連携すること。そして学び続けること。
バレエ安全指導者資格®では、基礎から専門教育、認定、継続学習までを一つの教育体系として整えています。
