八木原 麻由 先生MAYU YAKIHARA
理学療法士として医療現場で身体機能と向き合いながら、自身も長くバレエを学んできた専門家。バレエ安全指導者資格®では、身体の構造と関節の動きを理解し、目の前の動きを観察し、その生徒に合う安全な課題を選ぶための身体の見方を伝えています。
動きの言葉へ翻訳する
SDAで、八木原先生から学ぶ理由
身体の構造を知ることを、形をそろえるためではなく、個人差を理解し、動きを観察し、その生徒に合った安全な課題を選ぶための土台にします。
感覚を観察可能な言葉へ
「引き上げて」「開いて」を、どの部位がどう動くのかという身体の言葉へ翻訳します。
個人差を「努力不足」にしない
骨格、可動域、筋力、成長、既往歴を見て、全員を同じ形に押し込まない指導を考えます。
専門家との共通言語を持つ
教師が診断するのではなく、観察したことを整理し、理学療法士や医師と話せる状態をつくります。
プロフィール
学歴・資格
- お茶の水女子大学 芸術表現・行動学科 舞踊教育学コース卒業
- 解剖学・運動学・動作学を学ぶ
- 高等学校教諭一種免許状(保健体育)取得
- 理学療法士国家資格取得
- Safe Dance Association バレエ安全指導者資格® 講師
- 指導者のためのバレエ解剖学コース 監修・講師
現在の専門活動
- 都内二次救急病院でリハビリテーションに従事
- ICUを含む急性期・集中治療領域のリハビリテーションに関わる
- 理学療法士の視点からバレエの身体・動作について発信
- 新書館『クララ』2021年11月号「まっすぐ美脚エクササイズ」監修・執筆
- バレエ指導者向けの機能解剖・姿勢評価・動作分析を指導
- 自身の長いバレエ経験と舞踊教育の学びを理学療法へ接続
専門領域
「身体の形」だけを見るのではなく、姿勢・関節・動作・本人の感覚をつなぎ、今の身体に合う学習条件を探します。
機能解剖学
骨・関節・筋肉が、実際の動きの中でどう働くかを考える基礎。
姿勢評価
静止した形だけでなく、動作・目的・左右差・本人の感覚を含めて観察します。
関節運動
股関節、膝、足部、脊柱などの関係を、バレエ動作と結びつけます。
動作分析
タンジュ、アラベスク、ピルエット、ジャンプ等を身体の連鎖から見ます。
ターンアウト・体幹
見た目の角度だけでなく、制御・連動・負荷を含めて安全に考えます。
バレエと運動学習
踊り手の感覚を、言葉・見本・段階的課題へ変え、伝わる方法を増やします。
SDAで担当する講義・専門コース
バレエ安全指導者養成スクールでは、身体の構造と関節運動を理解し、それを姿勢やバレエ動作の観察へつなげる2講義を担当します。さらに「指導者のためのバレエ解剖学コース」では、機能解剖から具体的なバレエ動作までを体系的に学びます。
安全講習|姿勢評価と関節の動きの整理
姿勢を「きれい」「悪い」といった印象だけで捉えず、骨格や関節がどのようにつながり、どの方向へ動くのかという基本から整理します。静止した形だけでなく、左右差や動作の中で起こる変化にも目を向け、身体の構造を踏まえてレッスン中の動きを観察するための土台をつくります。
安全講習|ダンサー・指導者のための解剖学立体解説
平面の解剖図だけではイメージしにくい骨格や関節の位置関係を、バレエの姿勢や動作と結びつけながら立体的に理解します。身体の構造には個人差があることも踏まえ、「全員を同じ形にする」のではなく、その人の身体でどのような動きが起きているのかを見る視点を育てます。
指導者のためのバレエ解剖学コース
基礎解剖学から姿勢、体幹、骨盤、脊柱、呼吸、関節可動域へ進み、タンジュ、アラベスク、ピルエット、ジャンプなどの具体的なバレエ動作までを体系的に学びます。身体の構造を暗記するのではなく、動作を観察し、課題を整理し、指導の選択肢を増やすための機能解剖として学びを深めます。
目の前の身体を理解し、その人に合う安全な学び方を考えるためです。
指導者が持ち帰る6つの判断
構造と動きの知識を、観察・課題調整・専門家連携というレッスンの判断へつなげます。
身体を理解し、次にどんな方法を選べるかを考えるための解剖学へ。
バレエ教師が担うこと、理学療法士・医師が担うこと
解剖学を学ぶことと、医療専門職として身体機能を評価・治療することは別です。職域を分けることが安全につながります。
バレエ教師ができること
- 技術目標と段階的な課題を設計する
- レッスン中の動き・痛み・変化を観察する
- 回数、速度、可動域、休憩を調整する
- 本人・保護者へ観察事実を共有する
- 必要な医療・リハビリへつなぐ
教師だけで担わないこと
- 医学的な診察・診断・治療
- 専門的な身体機能評価
- 疾患・外傷に対するリハビリテーション
- 医療上の活動制限・復帰判断
- 痛みや症状の原因を教室内だけで断定すること
観察し、調整し、「ここからは専門家へ」と分けられる先生です。
身体の学びを、教室の安全能力へ
解剖学を「詳しい先生がいること」だけで終わらせず、痛みをどう扱うか、身体接触をどう説明するか、専門家へどうつなぐか、継続研修をどう行うかという教室の仕組みへ変えていきます。
個人の学習 → 教室への実装 → 組織の安全能力 → 社会的信頼。
感覚を否定せず、
身体の根拠を加える。
バレエ安全指導者資格®では、理学療法・医学・心理・栄養・芸術など、それぞれの専門家から学びます。一人の先生の経験だけに依存せず、複数の専門性を借りながら、目の前の生徒に合う方法を考えます。
