身体を守る知識を。
心を守る言葉を。
自分で選べる力を。竹山 美佳先生|Studio Bonheur/波多野澄子バレエ研究所
「バレエを楽しむ心を、いつまでも持ち続けてほしい」。一人ひとりの身体も、感じ方も、歩んでいく道も違うからこそ、その人に合った言葉と学びを届けたい。竹山美佳先生がこれまでの学びの中で大切にしてこられた思いをご紹介します。
竹山先生のレポートを読んでいると、いつもその先に、生徒さんの姿が見えてくるように感じます。
新しい身体の知識を学んだときも、心理学について学んだときも、子どもの発達や権利について学んだときも、「これをどう伝えたら、生徒たちが自分自身をもっと大切にできるだろう」と考えていらっしゃいます。
上手に踊れるようになることは、もちろん大切です。
けれど、それ以上に、バレエを好きなまま、自分の身体と心を大切にしながら成長してほしい。その願いが、竹山先生の言葉の根底に流れています。
「知ること」を、生徒自身の力にしてほしい
竹山先生が最初のレポートで書いてくださった言葉の一つに、こんな一文があります。
自分の心や体を守る武器となる。竹山美佳先生のレポートより
身体について知ることは、先生だけのためではない。
生徒自身が、自分の身体のことを少しずつ知り、「今日はここがいつもと違うな」「これは少し無理をしているかもしれない」と気づけるようになることも、とても大切だと竹山先生は考えています。
先生がずっと守ってあげるのではなく、成長するにつれて、自分自身を守る力も身につけていってほしい。
知識を、生徒の自信と安心につなげていきたい。そんな思いが伝わってきます。
- お名前
- 竹山 美佳
- 活動
- バレエ指導/ダンサー
- 指導先
- Studio Bonheur/波多野澄子バレエ研究所
- 学び
- ベーシック講座/プロフェッショナル講座
- 大切にすること
- 安全・言葉・個別性・主体性・芸術性
- 現在の活動
- 通常指導に加え、個人レッスン・出張レッスンなども実施
言葉を大切にする先生
竹山先生が、バレエ安全指導者資格®︎の中でも特に関心を寄せてくださったのが、心理学の講義でした。
その中で何度も向き合っていたのが、「先生の言葉は、生徒にどのように届いているのか」という問いです。
先生の何気ない一言が、生徒にとっては励みになることもあります。
一方で、長く心に残る言葉になってしまうこともあります。
だから竹山先生は、「何を言うか」だけではなく、「どう伝えるか」「どんな表情で伝えるか」「その人はどう受け止めるだろうか」まで考えようとしています。
想像力は、相手を思いやる力でもある
竹山先生は、「アートに必要なのは想像力。そのアーティストを育てる指導者にも想像力は必要」と書かれています。
舞台の情景を想像することと、目の前の生徒の気持ちを想像すること。どちらも、竹山先生が大切にしている「想像する力」です。
完璧な言葉を探すのではなく、相手を理解しようとしながら言葉を選ぶ。
そこに、竹山先生の指導のやさしさがあります。
一人ひとりに合った伝え方を探していく
同じ年齢でも、同じクラスでも、身体の特徴も、感じ方も、理解の仕方も違います。
竹山先生は、その違いをとても大切にしています。
言葉で理解しやすい人もいれば、イメージの方が分かりやすい人もいる。考えながら身体を動かす人もいれば、感覚の中で少しずつつかんでいく人もいます。
相手によって伝え方や指導法をカスタムしながら、
その生徒が理解できるように導くことが出来る人。竹山美佳先生のレポートより
「伝えたから終わり」ではなく、「伝わっただろうか」と相手を見る。
うまく伝わらなければ、別の言葉を探してみる。
できない理由を一つに決めつけるのではなく、その人の身体や気持ちを見ながら、一緒に方法を探していく。
一人ひとりをよく見ることから、指導を始めたい。竹山先生のレポートには、その姿勢が何度も表れています。
生徒自身が、考え、選べるように
竹山先生が大切にしているのは、先生の言葉を何でもそのまま受け入れることではありません。
教師には、経験や知識があります。
けれど、生徒にも気持ちがあり、自分の人生があります。
分からないときには質問していい。
違和感があれば、誰かに相談していい。
自分が何をしたいのか、自分で考えていい。
そして、必要なときには誰かを頼っていい。
竹山先生は、バレエを通して、そんな力も育っていってほしいと願っています。
先生に従うことではなく、自分自身と向き合えること。それも、竹山先生にとって大切な成長の一つです。
子どもの「今」を、そのまま受け止める
発達心理学の講義を受けたとき、竹山先生は、子どもたちの成長について改めて考えていました。
気持ちが揺れること。
反発したくなること。
誰かと一緒ならできること。
まだ自分一人では決めきれないこと。
そうした姿も、その子が成長している途中にあるからこそ現れるものかもしれません。
バレエでは、小さな頃から集中力や礼儀、努力を求められる場面があります。
だからこそ竹山先生は、バレエの基準だけを見るのではなく、「この子はいま、どんな時期を過ごしているのだろう」と考えようとしています。
急がせず、比べすぎず、その人の成長を待つ。
そんなまなざしも、竹山先生が学びの中で大切にしてきたことの一つです。
その人らしい美しさを見つける
クラシックバレエには、長い歴史の中で受け継がれてきた形や様式があります。
竹山先生も、その基礎を大切にしながら教えています。
けれど、「この形だけが美しい」と一つの価値観へ生徒を押し込むことはしたくない。
その人自身の美しさが見えたとき【美しい】と伝える。竹山美佳先生のレポートより
身体に無理がなく、その人自身が気持ちよく動けていること。
音楽を感じながら、その人なりの表現が生まれていること。
そうした瞬間に見える美しさを、きちんと見つけて伝えてあげたい。
竹山先生が見つめているのは、「誰かと同じ美しさ」ではなく、その人の中から生まれてくる美しさなのだと思います。
先生になってからも、学び続ける
竹山先生は、ベーシック講座を終えた後、「知識を習得すること、探究することに、より貪欲になりました」と書いてくださいました。
身体科学、心理、発達、栄養、女性の健康、ハラスメント、音楽、メソッド。
一つの講義を受けるたびに、知識が増えるだけではなく、「もっと知りたい」という新しい問いが生まれていったようです。
「何を学ぶか」と同じくらい、「どう伝えるか」を学ぶ
講義内容だけではなく、先生方の言葉の選び方や、話す間、説明の組み立て方にも目を向けていた竹山先生。
教える人だからこそ、知識だけでなく、伝え方そのものも学び続けたいという思いが伝わってきます。
「先生になったら完成」ではありません。
生徒と向き合うたびに、新しい疑問が生まれる。
そして、その疑問を次の学びへつなげていく。
学び続けることそのものが、竹山先生の指導をつくっている。そんなふうに感じます。
安全の先に、のびやかな表現を
身体のことを学ぶ。怪我を防ぐ。心のことを知る。
それらは、竹山先生にとってゴールではありません。
その先にあるのは、もっと安心して、もっとのびやかに踊れることです。
音楽を感じること。
作品の情景を想像すること。
身体の中から自然に動きが生まれてくること。
そして、自分自身の表現を見つけていくこと。
身体と心が守られているからこそ、表現はもっと自由になれる。
竹山先生が安全について学び続ける理由も、最後にはここへつながっているのではないでしょうか。
竹山先生が大切にしていること
竹山先生、ベーシック講座、そしてプロフェッショナル講座を通して、たくさんの言葉を届けてくださりありがとうございました。
毎回のレポートから感じるのは、「生徒をもっと上手にしたい」という思いだけではありません。
バレエを好きな気持ちを、できるだけ長く大切にしてほしい。
自分の身体を知ってほしい。
自分の気持ちを大切にしてほしい。
困ったときには誰かを頼ってほしい。
自分で考え、自分で選べる人になってほしい。
そして、安心して、自分らしく踊ってほしい。
心を守る言葉を。
そして、自分で選べる力を。
竹山先生は、答えを一方的に渡すのではなく、その人自身が答えを見つけていけるように寄り添おうとしている先生です。
だからこそ、自分自身も学び続ける。
新しいことを知るたびに、生徒の姿を思い浮かべ、また指導を見つめ直す。
その積み重ねの中で、竹山先生らしいバレエ教育が少しずつ形になっているのだと思います。
バレエを好きなまま、自分らしく育ってほしい。
その願いが、竹山美佳先生の指導の中心にあります。
バレエ安全指導者資格®︎事務局
バレエ安全指導者資格 安全指導者MAP
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経験だけに頼らず、学び続けられる指導者へ
解剖学、整形外科学、栄養、女性の健康、心理、発達、音楽、歴史、指導法。バレエ安全指導者資格®︎では、バレエを一つの専門だけで捉えず、生徒の身体・心・生活を横断して考えるための学びを提供しています。
