新しい一歩を、
隣でそっと支える進藤 香織先生|東京都・バレエ/バレトン指導者
身体を動かしてみたい。でも、初めての場所へ入るのは少し勇気がいる。うまくできるか、周りについていけるか、不安になることもあります。進藤香織先生は、そんな気持ちを急かさずに受け止めながら、「まずは一緒にやってみましょう」とそっと手を差し伸べます。そこにあるのは、先生として前から引っ張るというよりも、少し先を歩く先輩のように、同じ目線で成長を喜ぶ姿です。
「身体を動かすことは楽しい」。進藤香織先生の活動の根には、子どもの頃から変わらない、そんな素直な喜びがあります。バレエだけでなく、バドミントンやスキー、さまざまなトレーニングに触れてきた経験。そして、子育ての中でバレエにもう一度光をもらった時間。それらは今、親子バレエやバレトンのレッスンを通して、誰かの新しい一歩を支える力になっています。
上手な人だけのためではなく、運動が久しぶりの人にも。女の子だけでなく、男の子にも。子どもにも大人にも、その人の今の身体と暮らしに合う楽しみ方がある。進藤先生は、一人ひとりの話を聞きながら、バレエをもっと身近で、安心して触れられるものへと開いています。
人生に、まだ楽しいことがあると教えてくれたバレエ
進藤先生にとってバレエは、ただ長く続けてきた習い事ではありません。子育てに追われ、自分のことを後回しにしがちだった時期に、「人生には、まだまだ楽しいことがある」と思い出させてくれた光の一つでした。
音楽に合わせて身体を動かすこと。日常とは少し違う空気の中で、自分の呼吸や姿勢に目を向けること。できなかったことが少しずつできるようになること。そうした時間は、生活のすべてを変える大きな出来事ではなくても、明日へ向かう気持ちをそっと整えてくれます。
小さな楽しみの一つでありますように。進藤先生が生徒へ手渡したい時間
だから進藤先生は、バレエを人生のすべてにすることを求めません。家族や仕事、友人との時間、ほかのスポーツや新しい経験も大切にしながら、その人の暮らしの中に無理なくバレエがあればよいと考えています。
毎日を少し元気にするもの。自分のために戻ってこられる場所。進藤先生のレッスンは、そんな穏やかな入口から始まります。
- 活動地域
- 東京都
- 主な活動
- 親子バレエ/バレトン
- 指導対象
- 幼児と保護者・大人・運動初心者
- 大切にすること
- 対話・安全・楽しさ・新しい挑戦
先生というより、少し先を歩く先輩のように
進藤先生は、「先生」と呼ばれることに、今でも少しむず痒さを感じるそうです。それは、指導者としての責任を避けたいからではありません。先生が上に立ち、生徒が下からついていく関係よりも、同じ方向を見ながら一緒に成長していく関係を大切にしたいからです。
できないことがあれば、どうすれば分かりやすくなるかを一緒に考える。続けてきたことで変わったことを見つけ、一緒に喜ぶ。悩みがあれば、まずはその人の言葉を聞く。進藤先生が目指しているのは、何でも知っている完璧な先生ではなく、安心して話せる良き理解者です。
「何のために動くのか」を、一緒に見つける
健康のため。気分転換のため。姿勢を整えたいから。音楽に合わせて動いてみたいから。レッスンへ来る目的は、一人ひとり違います。
進藤先生は、先生側の目標だけで進めるのではなく、受講者自身が「なぜ続けたいのか」を思い出せるように声をかけます。
先生が先回りして答えを決めるのではなく、その人の中にある思いを一緒に言葉にする。目的が見えてくると、運動は「やらなければならないもの」から、「自分のために選ぶ時間」へ変わります。
少し先を歩く人が隣にいてくれる。その安心が、初めての人の小さな勇気を支えています。
専門知識を、毎日の身体へやさしくつなぐ
進藤先生は、新しく学んだ知識を、難しい言葉のまま置いておきません。栄養について学べば、成長期の子どもや高齢の家族の食事を思い浮かべます。骨の健康を学べば、50代前後のバレトン受講者へ、どんな言葉なら不安を与えずに伝えられるかを考えます。
足の構造、姿勢、呼吸、筋力、疲労。どれも専門的に見えるテーマですが、実際には立つこと、歩くこと、転びにくい身体を育てること、毎日を元気に過ごすことにつながっています。
自分の身体で何が起きているのかを少し知るだけでも、「無理をしない」「専門家に相談する」「別の方法を選ぶ」という判断がしやすくなります。
バレトンでは、バレエの動きを運動として取り入れながら、裸足で床を感じ、呼吸を整え、全身を動かしていきます。バレエ経験のない方も、難しい型から入るのではなく、身体が少し軽くなる感覚や、音楽とともに動く心地よさから触れることができます。
バレエの知識が、舞台の中だけでなく、暮らしを支える知恵になること。進藤先生は、その橋渡しを丁寧に続けています。
「危ないからやめる」ではなく、自分で身体を守れる人へ
進藤先生が学びの中で何度も心を留めているのが、怪我の多さと、痛みを正しく扱うことの大切さです。バレエには、日常では行わない大きな可動域や、繰り返しの負荷があります。だからこそ、根性や我慢だけで乗り越えようとせず、身体の声を聞く必要があります。
けれど進藤先生が目指すのは、先生が何でも禁止し、生徒を外側から守り続けることではありません。
自分で身体の状態に気づけるように。安全を、自分の力へ変えていく指導
なぜこの姿勢が必要なのか。どこへ負担がかかるのか。痛みが続くとき、なぜ医療機関で診断を受ける必要があるのか。食事や休養が、なぜ回復や上達に関係するのか。理由が分かれば、生徒自身がより安全な選択をできるようになります。
動画で見つけたトレーニングを、そのまま誰にでも当てはめないこと。練習量が多いほどよいと思い込まないこと。できない自分を責める前に、今の身体に必要な準備を探すこと。
進藤先生の安全指導は、挑戦を止めるためのブレーキではありません。長く楽しむために、自分で速さや進む道を選べるようになるための学びです。
男の子も、肩身の狭さを感じずに踊れる場所へ
進藤先生は、ボーイズバレエを習う息子さんの保護者でもあります。その立場から、バレエが今も「女の子の習い事」と見られやすいことや、スタジオや楽屋で男の子が居場所の狭さを感じることに心を寄せてきました。
バレエで育つのは、柔軟性や美しい所作だけではありません。体幹、バランス、ジャンプ力、空間認知、音楽性。将来どのスポーツを選んだとしても、身体を扱う土台になる力がたくさんあります。そして、男性ダンサーの力強さや存在は、作品の世界を大きく広げています。
「ここにいていい」と、自然に思えること
特別扱いをするのではなく、男の子がいることを当たり前にする。着替えや楽屋の環境を考える。本人の興味を、周囲の固定観念で狭めない。
小さな配慮の積み重ねが、子どもが伸び伸びと好きなことへ向かえる環境をつくります。
進藤先生のまなざしは、男の子だけに向けられたものではありません。大人から始める人、運動が得意ではない人、集団になじみにくい子、ほかの人とは違うペースで学ぶ人。
これまでバレエの中心に入りにくかった人にも、自然な居場所があること。進藤先生は、バレエの輪を静かに、けれど確かに広げようとしています。
好きなことを、無理なく続けるための「ちょうどいい距離」
進藤先生は、学生時代にスキーへ打ち込み、雪山での集団生活や、ほかのスポーツ、さまざまなトレーニングを経験しました。その時期、バレエから少し離れても、強い喪失感はなかったといいます。
バレエはこの先も続けられる。でも、大学生活の中でできる経験は今しかない。そう思えたからこそ、一つのことへ自分を閉じ込めず、目の前にある世界を十分に味わうことができました。
ほかにやりたいことがあるときは、少し休む。戻るたびに「やっぱり楽しい」と思える関係
休んでもいい。ほかのことに夢中になってもいい。そして、また踊りたくなったときに戻ってくればいい。この柔らかな距離感があったからこそ、バレエは長く人生のそばにあり続けました。
バレエのために経験を減らすのではなく、さまざまな経験をバレエへ持ち帰る。違うスポーツで身につけた感覚や、仲間と過ごした時間、子育てで学んだことが、今の指導に奥行きを与えています。
進藤先生は、生徒にも「バレエだけ」を求めません。世界を広げることが、踊りを豊かにすることを知っているからです。
学び、試し、誰かの役に立つことで育つ自信
進藤先生は、初めから「私は教えられる」と強く前へ出るタイプではありません。任されたことに向き合い、事前に準備し、頭の中で何度も流れを確かめながら、少しずつ自信をつくっていく人です。
講義で学んだことも、知識としてしまっておくのではなく、レッスンで伝えてみます。言葉が届き、生徒の動きや表情が変わったとき、「自分の経験や努力が誰かの役に立った」と感じる。その小さな喜びが、次の一歩を支えます。
分からないことを、学び直せる強さ
知らなかったことに気づくと、不安になることもあります。それでも進藤先生は、「知らなかった自分」を責め続けるのではなく、「知った今から変えよう」と考えます。
解剖学、栄養学、心理学、音楽、哲学、美学。分野を越えて学びながら、自分の経験と結びつけ、目の前の人に届く言葉へ変えていきます。
自分とは違う美しい話し方を無理にまねるのではなく、自分らしい言葉で誠実に伝えること。見せかけを整えるより、心と行動を一致させること。
進藤先生の安心感は、完璧に作られた先生らしさからではなく、学び続ける等身大の姿から生まれているのだと思います。
「やってみたい」という気持ちを、大切にできる場所へ
進藤香織先生のレッスンには、初めての人を置き去りにしない温かさがあります。うまくできるかどうかよりも、今日ここへ来たこと、新しい動きに触れたこと、自分の身体へ目を向けたことを、まず大切にします。
安全については丁寧に学び、必要なことはきちんと伝える。それでも、怖さだけで挑戦を狭めることはありません。理由を知り、自分の状態を感じながら、一人ひとりに合う方法を探していきます。
世界は少しずつ広がっていく。
親子で音楽に合わせて動いてみたい方。運動からしばらく離れていた方。バレエに憧れはあるけれど、敷居が高いと感じていた方。年齢に関係なく、心と身体を元気にする時間を探している方。
進藤先生は、前から「ついてきて」と引っ張るのではなく、隣から「一緒に始めてみましょう」と声をかけてくれる先生です。できたことを一緒に喜び、迷ったときには一緒に考え、必要なときには少し立ち止まることも認めてくれます。
かつてバレエが進藤先生に、「人生にはまだ楽しいことがある」と教えてくれたように。今度は進藤先生のレッスンが、誰かの日常にそっと光を灯していきます。
バレエ安全指導者資格®事務局
バレエ安全指導者資格® 安全指導者MAP
各コースを修了された先生がいらっしゃる全国のスタジオを、お教室選びや相談先を探す際の参考にご覧いただけます。
身体を動かす喜びを、安心して分かち合える先生へ
バレエ安全指導者資格®では、解剖学、栄養学、整形外科学、生体力学、心理、指導法などを多角的に学びます。年齢や経験、身体の違いを大切にしながら、一人ひとりが安心して新しい一歩を踏み出せる指導へ。
