坂口忍先生|世界のバレエ、その価値観と多様性について

坂口忍先生|世界のバレエ、その価値観と多様性について|バレエ安全指導者資格® 講師紹介
バレエ安全指導者資格® 講師紹介

坂口 忍 先生Shinobu Sakaguchi

世界のバレエ、その価値観と多様性について

バレエ安全指導者養成スクールの最後の講義を担当してくださる坂口忍先生。海外の舞台で培った経験とワガノワ教授法の学びをもとに、時代、国、メソッド、振付家によって異なる身体表現と、その背景にある価値観を、実演とともに紐解いてくださいます。

忍バレエスクール国分寺 主宰東京高等バレエ学校 講師元ノルウェー国立バレエ・スウェーデン王立バレエワガノワ教授法修了
バレエ安全指導者資格®講師・坂口忍先生
担当講義世界のバレエ、
その価値観と多様性について

優劣ではなく、違いを知ることから

世界のバレエを知ることは、新しい知識を増やすだけでなく、私たちが受け継ぎ、いま教えているバレエをもう一度見つめる機会にもなります。

バレエは、ひとつの時代、ひとつの国、ひとつの価値観だけで形づくられてきたものではありません。宮廷舞踊から舞台芸術としてのクラシックバレエへ、さらに新しい身体表現を模索する作品へ。その歩みの中では、振付家やダンサー、教育者たちが、それぞれの時代に何を美しいと考え、何を表現しようとしてきたのかという問いが積み重ねられてきました。

同じ「バレエ」という言葉の中にも、姿勢の捉え方、動きの質、音楽との関係、身体を通して伝えたいものには違いがあります。坂口先生の講義では、その違いを実演やご自身の経験から知ることができます。

私たちが大切にしたいのは、どの国のバレエが優れているか、どのメソッドが唯一正しいかを決めることではありません。それぞれの表現が生まれた歴史や文化に目を向け、互いの違いを尊重することです。

坂口忍先生 プロフィール

海外での舞台経験と指導法の学びを重ね、現在は幅広い世代へのバレエ教育に取り組まれています。

舞台・指導活動

  • 忍バレエスクール国分寺 主宰
  • 東京高等バレエ学校 講師
  • 元ノルウェー国立バレエ・スウェーデン王立バレエ ダンサー
  • カナダ・ヨーロッパでの舞台経験を活かした指導
  • コンクール最優秀指導者賞受賞

教授法・安全指導の学び

  • ワガノワ・バレエ・アカデミー クラシックバレエ教授法基本プログラム全課程修了
  • バレエ安全指導者資格® 認定講師
  • 同資格のベーシック・プロフェッショナル講座修了
  • 多様な年齢・身体特性・目的に応じた指導を実践

担当講義|世界のバレエ、その価値観と多様性について

バレエ安全指導者養成スクールを締めくくる講義。歴史の流れと実際の身体表現を行き来しながら、バレエをより大きな視野で捉え直します。

養成スクール 最終講義

バレエは、どのように表現を広げてきたのか

宮廷舞踊から今日のコンテンポラリーダンスまで、時代や地域を経て発展してきた身体表現の変化をたどります。さらに、国によって異なるバレエの捉え方や、メソッドごとの姿勢・動作の特徴、振付家による表現の違いについても、坂口先生ご自身の体験と実演を交えて解説していただきます。

同じ動作に見えても、何を意識し、どのような質感を目指し、何を観客に届けたいのかによって、その意味は変わってきます。言葉だけでは理解しきれない違いを、実際の身体の動きから確かめられることも、この講義ならではの魅力です。

そして、こうした違いを「知って終わり」にせず、自分がどのような教育を受けてきたのか、いま目の前の生徒に何を伝えようとしているのかという問いへとつなげていきます。

01

歴史から考える

なぜその姿勢や様式が生まれたのか。表現の背景にある時代と文化を知ります。

02

身体で違いを知る

国・メソッド・振付家による身体表現の特徴を、実演を通して捉えます。

03

指導に引き寄せる

生徒の目的や身体特性に応じ、何をどのように伝えるかを考えます。

違いを知ることは、優劣を決めることではない。
バレエをより深く理解し、指導の選択肢を広げること。

坂口先生からのメッセージ

資格への思い、講義で大切にしたいこと、参加される皆さんへの言葉を、坂口先生ご本人の文章でご紹介します。

01

今回の資格への思い

こんにちは。プロフェッショナル講座を担当させていただきます坂口忍です。

世界にはバレエ指導の基となるバレエ教育メソッドがいくつかありますが、それらの殆どはプロフェッショナルのダンサーを輩出するために作られたもので、海外の国立バレエ学校ではそのメソッドに耐えられる身体条件をクリアした生徒に対して、段階を追った約8年間のカリキュラム、最新のコンディショニング等のサポートと共にじっくりと育てていきます。

現在日本では趣味として幅広い年齢層の方々が気軽にバレエを学べますが、様々な年齢、身体特性、目的を持った生徒さんへ、与えられた条件下でどう安全に上達へと導いていけるかを、共に考える機会になれば幸いです。

02

担当する講座の内容について

「世界のバレエ、その価値観と多様性について」

私自身がカナダ、ヨーロッパでダンサーとして14年間過ごし、その後ワガノワメソッドを学んだなかで見えてきた、国やメソッド、スタイルにおける特徴、姿勢や動作の違い、そして現在のバレエの進化について考察、実践していきます。その文化的背景や多様性を尊重しながら、生徒さんによってどのようなアプローチが適切か、また既存のメソッドを安全に指導するための配慮などを考える機会になればと思います。

03

参加される皆さんへ

実は、私もバレエ安全指導者資格®のベーシック、プロフェッショナル講座を修了した受講生です。毎回盛沢山の学びをいただき、回を重ねるごとにバレエの核となるもの、メニューの組み方、それぞれの成長過程に寄り添った指導、長期的視野で生徒さんの成長を見守ることを改めて考える機会をいただきました。

安全に指導することのみならず人間を育てる総合力のようなものを学べる稀有な場所でもありました。ちょっと立ち止まって、生徒さんにとって本当の幸せとはなにか、自分自身がどういう指導者になりたいのかを見つめなおす、よい時間にもなるのではと思います。

海外のメソッドを知り、自分の指導を見つめ直す

異なる文化や教育の仕組みを知ることで、これまで当たり前だと思っていた自分自身の指導を、別の角度から見つめることができます。

世界のバレエ教育メソッドの多くは、プロフェッショナルを目指す子どもたちのために、選抜や段階的なカリキュラム、専門的な支援とともに発展してきました。一方、日本のバレエスタジオには、趣味として楽しむ方からプロを目指す方まで、さまざまな年齢や身体的特徴、目的を持った生徒が通っています。

だからこそ、海外で確立されたメソッドを、そのまま誰にでも当てはめればよいわけではありません。メソッドの背景と目指す姿を理解した上で、目の前の生徒にとって、どのような順序、方法、声かけが適切なのかを考える必要があります。

「私はなぜこの形を正しいと思っているのだろう」「自分が習った方法と、いま教えている方法は同じだろうか」。他の国やメソッドを知ることは、これまでの学びを否定するためではなく、自分のバレエ観を問い直し、指導の可能性を広げるための時間でもあります。

安全を学び、その先にある芸術を忘れない

バレエ安全指導者資格®は、安全な指導のための知識と実践を学ぶ資格です。しかし、安全そのものが、バレエを踊る目的ではありません。バレエは音楽、美術、歴史、身体表現が重なり合う総合芸術であり、踊る喜びや作品を通して伝えたい思いがあります。

その豊かさを生徒たちに手渡していくために、身体を守る知識と、芸術としてのバレエを深める視点の両方を大切にしたいと考えています。

坂口先生ご自身も、バレエ安全指導者資格®の受講生として学びを重ねてこられました。指導する側も学び続けること。そして、一人ひとりにとっての幸せや上達とは何かを考えること。その姿勢も、最後の講義から受け取りたい大切なものの一つです。

尊厳SNS・デジタル心身体指導者の専門性透明性

バレエの豊かさを、
次の世代へ。

講義を終えたときに、「バレエとは、本当にすばらしい芸術だ」と改めて感じていただけたら。過去の表現者たちが重ねてきた問いの先に、いまの私たちの指導があります。坂口先生とともに、歴史と多様性に触れながら、自分がこれから何を伝えていきたいのかを考える時間にしていただければ幸いです。

バレエ安全指導者資格®
運営:Safe Dance Association(セーフダンスアソシエーション)
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