瀧田 絵美 先生EMI TAKITA
学校・企業・スポーツ・舞台芸術の現場で心理支援を重ね、2012年からダンサーやパフォーミングアーティストの心理サポートに携わる専門家。バレエ安全指導者資格®では、教師が治療者になるのではなく、変化に気づき、話を聴き、安全を確認し、必要な専門家へつなぐための「こころの手当て」を伝えています。
こころのSOSを専門家へつなぐ人を育てる
SDAで、瀧田先生から学ぶ理由
心の問題を「本人が強くなればよい」で終わらせず、日常の関係、教室環境、早期の気づき、専門家への橋渡しまでを安全の一部にするためです。
小さな変化に気づく
表情、言葉、欠席、集中、睡眠、食事、身体症状など、普段との違いを手がかりにします。
安全に聴く
説教、比較、原因探しを急がず、話してくれたことを受け止め、本人の希望と安全を確認します。
一人で抱えない
教師の善意だけで対応せず、保護者、責任者、心理・医療等へ相談できる経路を持ちます。
支える人も守る
教師自身の疲労、無力感、焦りにも気づき、休息・相談・専門家支援を安全管理の一部とします。
プロフィール
資格・学歴・専門
- 公認心理師
- 臨床心理士
- キャリアコンサルタント
- 2008年 東京福祉大学大学院修了(臨床心理学修士)
- ダンサー・アスリート・パフォーミングアーティスト・クリエイターの心理支援
- Safe Dance Association「心のサポーターwithバレエ」監修・担当
経歴・現在の活動
- 2008年〜 私設カウンセリングルーム、中学・高等学校、企業領域で心理支援に従事
- 2012年〜 ダンサー・パフォーミングアーティストの心理サポートを開始
- 2015〜2017年 国立スポーツ科学センター「女性アスリートの育成・支援プロジェクト」心理専門職員
- 2018年〜 フリーランスとしてスポーツ・芸術分野の心理支援を継続
- 現在、個別心理サポート、メンタルヘルスケア講習、メンタルトレーニング、指導者へのコンサルテーション等を実施
- アーキタンツ・トレーニング・プログラムで、若手ダンサーのメンタルトレーニングと心のケアを継続的に担当
- 新書館『クララ』2026年9・10月合併号「バレエGIRLのためのメンタルLesson」取材監修
- 日本舞台医学会学術集会で、ダンサーのメンタルヘルスと心理サポートについて登壇
専門領域
「本番で緊張する」といったパフォーマンス課題だけでなく、心の健康、環境、関係性、人生やキャリアまで含めて支援を考えます。
臨床心理
心の不調やストレスを、本人の弱さにせず専門的支援へつなぐ基盤。
ダンサーのメンタルヘルス
比較、評価、身体、完璧主義、舞台、怪我など舞踊特有のストレスを考えます。
アスリート心理
競技・パフォーマンスと健康の両方を守る心理支援を扱います。
傾聴・初期対応
日常の変化に気づき、評価せずに話を聴き、安全を確認する方法を学びます。
危機・専門家連携
生命や安全への懸念を軽く扱わず、必要な医療・心理・相談機関へつなぎます。
キャリア支援
踊ることだけでなく、怪我、移行期、引退、その後の人生まで長期的に考えます。
瀧田先生監修「心のサポーターwithバレエ」
瀧田先生が監修・担当する専門コースです。教師を心理専門職にするのではなく、バレエに関わる人が、こころのSOSを見逃さず、傷つけにくい関係をつくり、必要な専門家へ橋渡しできることを目指します。
こころの変化に気づく
「助けて」と言える人ばかりではありません。表情や言葉、欠席、集中、睡眠、食欲、身体症状、対人関係、踊り方や練習量など、普段との違いを手がかりにします。教師が病名や原因を決めつけるのではなく、「いつもと少し違う」と気づき、必要な声かけにつなげるための観察を学びます。
安全に話を聴く
正解を言うことや原因を探すことを急がず、まず安心して話せる入口をつくります。場所と時間を選び、否定・説教・比較を避け、話してくれたことを受け止める。そのうえで、安易に秘密を約束せず、本人がどうしたいのか、そして安全上の心配がないかを確認する聴き方を学びます。
専門家へ橋渡しする
教室だけで抱え込まず、必要に応じて保護者や責任者と情報を共有し、心理・医療・学校など適切な支援先へつなぐ方法を考えます。危機が疑われる場合には安全確保を優先し、専門家につながった後も、教室ではどのように関わり、参加方法や負荷を調整するのかまで含めて支援を捉えます。
バレエに関わる人みんなが支えるものへ。
指導者が持ち帰る6つの判断
心理学の知識を、教室での「次に何をするか」へ落とし込みます。
気づき、聴き、安全を確かめ、適切な支援へつなぐこと。
バレエ教師が担うこと、心理・医療専門職が担うこと
身近な教師だからできることと、資格・専門性を持つ心理職や医療職が担うことを分けます。
バレエ教師ができること
- 傷つけにくく、相談しやすい教室環境をつくる
- 普段との変化に気づき、個別に声をかける
- 否定せず、急いで結論を出さずに聴く
- 必要に応じてレッスン参加や負荷を調整する
- 本人・保護者と相談し、専門家へつなぐ
教師だけで担わないこと
- 心理状態・疾患の診断
- 心理検査・専門的評価
- 心理療法・治療
- 生命・安全の危機を一人で処理すること
- 深刻なSafeguarding事案を教室内だけで抱えること
「ここからは専門家と一緒に」と言える先生です。
こころの手当てを、教室の仕組みへ
「心配してくれる先生がいる」だけに依存せず、相談先、苦情対応、緊急時の連絡、記録・情報共有、休養、専門家連携、指導者自身の支援まで、教室として確認できる状態へ変えていきます。
個人の学習 → 教室への実装 → 組織の安全能力 → 社会的信頼。
支える人も、
支えられてよい。
バレエ安全指導者資格®では、心理・医学・栄養・身体・教育など、それぞれの専門家から学びます。生徒のこころの問題も、先生自身の迷いや疲労も、一人で抱え込まない環境をつくります。
